山形・米富繊維さんを訪ねて naru-staff 先日、山形にあるセーター工場「米富繊維」さんを見学させていただきました。山形はローゲージのセーターを得意とする産地で、その分厚い編み地は存在感があり、私たちが拠点とする泉州のハイゲージやミドルゲージとはまた違った魅力を持っています。 特に印象的だったのは「編地開発室」と呼ばれる専門の部隊。常に新しい編み地を研究し、挑戦を続ける姿勢はものづくりの奥深さを感じさせ、強い刺激を受けました。 また、山形ニットの歴史も興味深いものでした。戦時中、広大な土地に羊を放牧し、その毛を使って服づくりを始めたことが産地の出発点だったそうです。土地の環境や時代背景から育まれた産業であることを知り、改めて服づくりの“根っこ”に触れた気がしました。 同時に、日本製の服が現在では全体の1.5%ほど、その中でも日本製のセーターはわずか1%以下という厳しい現実についても意見を交わしました。私たちも同じニットの工場として、この危機的な状況をどう乗り越え、次世代につなげていくかを真剣に考える時間となりました。 泉州に根ざす私たちは、ハイゲージからミドルゲージを得意としています。ローゲージの力強さを学びつつ、自分たちのフィールドで新しい可能性を探りたい。今シーズンも、上質なタスマニアラムを使った KUMA knit 666607 や、ふっくら軽やかな エアーヤーンコットン 伸び猫コモドニット 666605 、そして人気インフルエンサーaiさんとのコラボによる タスマニアラム ワイドニット 6W-ai-01、など、ミドルゲージならではの表現を追求しています。 産地の個性に学びながら、自分たちの強みを磨き、日本製ニットの未来を少しでも明るいものにできればと思います。 店長:南出