NARUの検品について
「一度着用し、洗濯すると生地に穴が空いてしまいました、お気に入りのお洋服だったので残念です。」先日あるお客様からこのような内容のご連絡をいただきました。
長く着れる着心地の良い服作りをモットーにしている私たちにとって、このような内容でお客様をガッカリさせてしまうのは、非常に情けなく感じると共に、楽しみされていたお客様の期待を裏切ったという申し訳なさで胸がいっぱいになります。
今回のトピックスの内容は、この不良品という問題について、NARUはどのように向き合っているのか、そして不良品を出さないようにするための検品に対する考え方をお話させていただきます。
検品について
検品とは
検品とは「お客様が商品を使われたときに問題がないように検査すること」だと私たちは考えています。衣料品は食料品などと比較すると直接体内に取り込まないので命にかかわるような問題に発展することはほとんどありません。そのためアパレル業界では企業によって検品の品質に大きな差があります。なかには検品を行っていない粗悪なアパレルも存在します。
NARUの検品
NARUでは
・不良品率 0.1%以下
・致命的な不良につながる箇所を重点的に検品
・不良が生じた場合の手厚いサポート
を徹底しています。
つまり、誤解を恐れず申し上げますと、私たちは不良品0を目指してはいません。このように表現すると、裏切られた、と感じる方もおられるかと思います。
ですが、嘘をついてお客様をガッカリさせてしまうより、事前にきちんとお話させていただくことで、お買い求めいただいたお客様とNARUが共にハッピーになれるようにしたいと思っています。
ではなぜNARUはこのような考え方なのでしょうか。
価値あるプライスの追求
それはブランドコンセプトでもある”一貫した自社製造ならではの「価値あるプライス」を追求”するためです。
検品は非常に重要な工程であり飛ばすことは許されません。
しかし検品は人が行う仕事です。
一つの取りこぼしなく行うことは非常に困難で、そこに時間を掛ければかけるほど商品の価格は無限に上がっていってしまいます。
日本の人件費は途上国と比べると高く、良いものをお届けしたいと時間を掛ければ掛けるほど、海外製品との価格の差は開き、最終的にはお客様に割高の商品をご提供することになってします。
そのため、日本での検品は、いかに質を落とさず短い時間で行うことができるかが重要となります。
そこでNARUでは、不良品(軽微な不良を含め)を多くとも0.1%(1000枚に1枚まで)とすることで、最低でもこの品質は維持するぞ、という意思を社内で共有しています。
その上で、ボトムスのポケットや股など大きな問題につながる箇所、トップスの脇など不良の起きやすい箇所を重点的に調べるなど、検品方法に強弱をつけることで、限られた時間の中で、発生する不良の量を可能な限り減らし、内容を小さいものにします。
そして、一定数量出てしまう不良に対してはすべての手数料を負担し、自社工場の強みを生かし素早く交換、修理などの対応を行います。
検品は全員で行う
NARUは服づくりのすべてを自社で行っています。
生地を編む時には、ニット職人が目飛びやキズがないかを厳しくチェックしています。
裁断では、裁断の職人が生地のキズや汚れがないか目を光らせ調べています。
縫製では、縫製の職人がきちんと裁断されているかを確認しながら作業を進めています。
ネットショップにアップするための商品を撮影するときには、縫製不良や汚れがないかをチェックしています。
私たちは検品とは検品担当が一度だけ行うものではなく、社員全員がプライドを持って行うものだと考えています。
リペアサービス
もし届いた商品になにか問題がございましたら、躊躇なく当店にご連絡くださいませ。早急に交換、修理にてご対応させていただきます。
またNARU公式オンラインショップではリペアサービスを行っております。
リペアサービス詳細はこちらから
リペアサービスは簡単にいうと”NARU公式オンラインショップでご購入いただいた商品であれば、いつでも修理させていただくというサービス”です。 お気に入りのお洋服を長く楽しんでいただきたいという思いから始めたサービスですので、お気軽にご利用ください。
今回は非常にデリケートなテーマに踏み込みました。この内容をお話しするには勇気がいりましたが、不良品と検品についてきちんとお話をすることで、お客様とよりよい関係を築くきっかけになると信じて書きました。
これからも、何気ない日常をきらめく非日常に変える、最高の普段着を作り続けていきますので、何卒よろしくお願いいたします。
ナル公式オンラインショップでは皆さまからのトピックスでこんな内容を取り扱ってほしい!というご要望、服作りや、着こなし、お取り扱いなど衣料に関する様々な疑問を受け付けています。
皆様から頂いた質問に、60年以上服作りに関わってきた工場ならではの視点や経験をふまえてお答えいたします。お客様と一緒に面白いトピックスを作っていきたいと思っております!
またNARUにはニット職人や縫製職人、デザイナー、パタンナー、裁断職人など他にも服作りに関わる多くの技術者がおります。そんなプロ達の意見もふまえた上で、正確な情報をお伝えしたいと思っております。
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