2024夏リネン素材の大人ナチュラルファッション
暑い夏のファッションを楽しむ時に欠かせないのが、肌離れが良く涼しいリネンを使ったアイテムではないでしょうか。
リネンは、ナチュラルファッションにはかかせない素材で、上品な大人感を演出してくれます。
洗濯するたびに、やさしく肌になじむリネンの風合い。
今回は、そんな快適で気持ちいいリネン素材を使ったアイテムをご紹介いたします。
大人の上質なリネンの洋服とコーデ紹介
●NARU(ナル) 60フレンチリネン ブラウス
夏もさらっと着られる60フレンチリネン ブラウス。汗をかいても肌に生地がはりつかず快適な着心地のリネン100%素材。小さい襟がポイントで、シンプルながらもこれだけでサマになります。スカートにもパンツにも、相性バッチリのブラウスです。
フレンチリネン ブラウス
ヒッコリー ノッポパンツ
●NARU(ナル) 40フレンチリネン ターキーシャツ
汗ばむ季節に最適な40sフレンチリネン ターキーシャツ。さらっと着られる通気性に優れたフレンチリネンで快適にお過ごしいただける1着。
小さなシャツカラーが女性らしさをプラスし、きちんと感を演出してくれます。
そしてなんといっても、ドルマンスリーブが美しいドレープを生み出し、女性らしい丸みのあるシルエットが特徴です。
フレンチリネン ターキーシャツ
オーガニック花柄フレアスカート
同系色のワントーンコーデもおすすめです
細やかなグレンチェック柄のリネン綿ギャザースカート。
綿麻素材で肌離れが良く、イージーケアなので春夏のデイリーウェアにぴったりです。シンプルなTシャツはもちろん、ブラウスや、同素材のベストと合わせてこなれ感のあるコーデなど幅広い着こなしをお楽しみいただけます。
リネン綿チェックギャザースカート
リネン綿チェック 裾ゴムベスト
●NARU(ナル)フレンチリネン ラグランシャツ
品よく合わせられるヘンリーネックがオシャレな60フレンチリネン ラグランシャツ。
細番手の糸を使用した薄手のフレンチリネン100%の生地は、リネン特有のナチュラル感と清涼感が特徴です。
前後差のあるヘムラインで簡単にタックインスタイルを楽しめます。シ
6分袖シルエットで気になる二の腕をカバーしてくれます。ショルダーラインはラグランスリーブで肩幅をなだらかに演出してくれます。
フレンチリネン ラグランシャツ
●NARU(ナル)フレンチリネン チュニックワンピース
汗ばむ季節に最適な60フレンチリネン チュニックワンピース。
こちらも細番手の糸を使用しており、薄手のフレンチリネン100%素材は、リネン特有のナチュラル感と清涼感が特徴の素材です。
リネン100%の通気性が良い素材を使用しており、夏でも快適におしゃれを楽しむことができる1着です。気になる二の腕もカバーしてくれる6分袖で、品の良い夏のスタイルを楽しんでいただけます。
フレンチリネン チュニックワンピース
●NARU(ナル)フレンチリネン(バイオウォッシュ加工)ジャケット
NARUの 40sフレンチリネン(バイオウォッシュ加工)ジャケットのご紹介です。通気性に優れたフレンチリネンは、汗をかいても肌に生地がはりつかず快適な着心地で、冷房対策や日焼け対策にも重宝します。
ゆったりとしているので、プルオーバーなどとレイヤードしてもすっきり着用いただけます。
フレンチリネンを100%使用したやや薄手のキャンバス。麻らしいドライで清涼感のある風合いとスラブ感を持っています。さらにバイオウォッシュ加工を施すことで、独特な風合いを作り出しています。
フレンチリネン(バイオウォッシュ加工)ジャケット
フレンチリネン ノッポパンツ
リネンアイテムの一覧はこちら→
リネンの取り扱いについて
縮みへの配慮
リネンのお洋服は、柔らかいものや、しっかりとしたもの、洗い加工をしたもの、洗い加工をしていないもの、他の繊維と混ざっているものなどたくさんの種類がありますが、最初に気になるのはやはり縮みの問題です。
洗い加工をして販売している製品であれば洗い後の縮みはそれほど気にする必要はありませんが洗っていない製品だと10%程度縮んでしまうこともあります。
縮みを抑えるためお洗濯の時は水温を30℃以下にしたいところです。お風呂の残り湯を使って洗濯される際はお湯が冷ましてからお使いください。また洗浄力の強いアルカリ性洗剤はなるべく避け、中性のおしゃれ着用洗剤などを使用いただくほうが色落ちや風合い変化への心配もしなくていいのでオススメです。
NARUのリネンアイテムは基本的に洗い加工をしておりますので、ご家庭での縮みや色落ちにそれほど気を使っていただく必要はございませんが、それでも気を付けておくに越したことはないでしょう。
リネンは乾きやすい素材なので脱水はしなくても大丈夫です。脱水をしすぎるとシワが取れにくくなってしまいますので、お洗濯の際は“おしゃれ着モード”などの脱水時間の短い設定でお洗濯いただくことをオススメします。
シワが付いてしまった場合は少し濡らしてあげてからアイロンをかけると綺麗にシワを取ることができます。またアイロンをかけることでやわらかい風合いにもなっていきます。
保管方法
たたみは避け、ハンガーは厚みのあるものを
リネンはシワになりやすい素材です。たたみや肩に負荷のかかりやすいハリガネハンガーだと型くずれを起こしたり、取りにくいシワが付いてしまう可能性もあります。
ハンガーはなるべく厚みのあるものを使用し、左右均等に掛けるようにしてください。
直射日光を避ける
リネンは天然繊維ですので直射日光に当たり続けると変色してしまいます。しっかりと乾かしてからクローゼットなど光の当たらない場所で保管するようにしてください。どうしても光が当たる場合で保管しなければならない場合は衣類を裏返しにし光変色対策を行いましょう。
リネンのメリット・デメリット
リネンの歴史や種類について詳しくお話したところで、続いてリネンのメリットとデメリットもお話したいと思います。
リネンのメリット
1. やさしい肌触り
リネンの魅力はたくさんありますが、なんといっても1番は、さらりとした心地よい肌触りではないでしょうか。
もしかすると、麻はチクチクする、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、リネンは麻の中でも最も繊維がしっとり滑らかで、使うほどに柔らかくなり肌になじむ、心地よい素材なのです。
これは、リネンに含まれる「ペクチン」という成分のおかげです。ペクチンは天然のノリのような役割があり、リネンの上面をコーディングし独特のハリやコシを与え、防臭や抗菌効果もある、衣類にもってこいの成分です。
2. 水を良く吸い、すぐ乾く
肌触りの良さにも繋がるのが、リネンの高い吸水性と速乾性です。
吸水性と速乾性の高いリネンは汗をすぐ吸って、乾燥させてくれるため、汗がたらたらと流れ落ちず快適に過ごすことができます。リネンの吸水性は、一般によく水を吸うと言われる綿のおよそ4倍もあります。汗をよくかく夏の洋服にはもちろん、ハンカチやタオルなど、水気を吸い取ってほしいものにピッタリの素材です。
3. 抗菌性が高い
すぐ乾くことは菌の繁殖を抑えることにもつながっています。通気性が良く、水分を発散してくれるリネンは、夏のお洗濯の嫌な生乾きの臭もしにくい生地です。
また繊維自体にも抗菌性があり、カビや雑菌の繁殖を抑えてくれます。その抗菌性を利用して、パンなどの食品はリネンの布で包むというという習慣がヨーロッパで根付きました。
4. 汚れにくく、汚れが落ちやすい
リネンに含まれるペクチンには、汚れはじく効果もあります。ペクチンにコーティングされているリネンは毛羽が少なく、汚れが毛羽の隙間に入り込まないので簡単に汚れを落とすことができます。
5. 丈夫で、使うほど柔らかくなる
天然繊維の中でもっとも丈夫、と言われるリネンはコットンの2倍・ウールの4倍もの強度を持っています。ヨーロッパでは嫁入り道具としてリネンのドレスやクロスを持っていき、それが何世代にもわたって引き継がれるほど、長い年月使われていました。
またリネンは濡れると繊維が膨張し、密着するので、洗っていると強さが一層増していきます。そして洗濯後には生地は柔らかくなり、これを繰り返すほどに暮らしになじむ、しっとりとした生地になっていきます。
リネンは自分で育てる素材と言われますが、このように洗濯を繰り返し、くったりとした風合いを楽しめるのはリネンの大きな魅力ではないでしょうか。
以上リネンのいい点をご紹介しました。いいこと尽くしのように思えるリネンですがデメリットもしっかりと把握しておきましょう。
リネンのデメリット
1. シワができやすく、とれにくい
リネンは伸縮性に優れておらず、シワができやすく、ついてしまったシワは取れにくい性質があります。そのため洗濯の脱水は短時間だけ回すようにし、手でパンパンとシワを伸ばしてから干すと良いでしょう。
ついてしまったシワにはアイロンで伸ばすことができますが、ナチュラルなリネン特有の風合いを生かすのであれば、逆にシワをのこしゆったりと着るのがおススメです。
2. 縮んでしまうことがある
リネンは水に濡れると、繊維がくっつき強度がます一方、縮んでしまうというデメリットがあります。そのため、リネンのお洋服を買われるときは、すでに洗い加工を行った後なのか、を確認しておくとよいでしょう。
リネンの縮みを抑えるためリネン100%ではなく、化学繊維と混ぜた生地もたくさん見られます。縮みが気になる方はレーヨンやポリウレタンなど化学繊維の入ったものを選ぶのも手です。
3. 摩擦による色移りする可能性がある ペクチンという成分が生地をコーティングしてくれることで、汚れがつきにくい代わりに、染料が入りにくいというデメリットがあり、これが色落ちしやすい原因となります。
特に色の濃いものは色落ちしやすいので、お洗濯時や、雨の日には注意が必要です。雨に濡れて他の服に色が移ってしまったという事が無いよう濃い色を着用したり、お洗濯するときは気を遣う必要があります。ただこれは綿など天然繊維全般に言えることでもあるので、濃い色の取り扱いには普段から気を付けておくほうがよさそうです。
4. 値段が高め
リネンは一度収穫すると5年から7年はその場で収穫できず、原材料がどうしても高くなってしまいます。
ですが、リネンは長く使え、使えば使うほどに味わいの出る素材です。いいものを大切に使おうと思えば、少し高いのはデメリットにならないかもしれません。
それでも高いのはちょっと、、、と思われる方はラミーを使用したアイテムを選ぶのもいいかもしれません。リネンよりも比較的お手頃で、吸水性や速乾性に優れた夏に重宝する素材です。
リネンの歴史
リネンの歴史は、1万年以上前の紀元前8000年頃に、中東のチグリス川、ユーフラテス川の辺りで人類最古の繊維として使われ始め、神事における神聖な衣装として使用されていました。
その後貴族など富裕層を中心にリネンは広まり、ヨーロッパの一部の地域では嫁入り道具として、リネンを使用した製品が使われるほど大切にされていました。14世紀ごろから農耕、紡績技術の発展により、手が届きやすい価格になったリネンは、広く一般衣服の原料として利用されるようになっていきました。
麻は日本でも弥生時代から使われていた記録が残っており、伝統工芸品との関わりも深い繊維です。江戸時代には種を薬として利用していたという記録も残っています。日本では明治から昭和にかけて衣服や雑貨用に栽培されるようになりました。
しかし、化学繊維の台頭やGHQによる大麻取り締まりの強化で、19世紀には国内でのリネンの栽培はほとんど行われなくなりました。ですが近年、自然志向の高まりからリネンの需要が増えており、2000年ごろに北海道で「リネンを北海道の特産品に!」と声があがり、日本でもリネンの再生産がはじまりました。
リネンは麻の一種
リネンはハーブの一種であるフラックス(亜麻あま)の茎を使用して作れた麻の一種です。20種類以上ある麻の中で、最も繊維が細く滑らかなのがリネンです。寒冷地を好み北ヨーロッパやロシア、中国北部で収穫されます。
リネン以外の麻の種類にはラミー(苧麻ちょま)、ヘンプ(大麻たいま)、ジュート(黄麻こうま)などがあり、それぞれ違う植物から作られます。 衣料など繊維製品に付けられる「家庭用品品質表示法」で 「麻」という表示が認められているものは、「リネン」と「ラミー」の2種類だけです。
日本ではリネン以外の麻はラミーとヘンプが良く見られます。
ハリ感があり少しざらざらとした肌触りのものがラミー。
バッグなどで使われている、すこしチクチクし、ゴワゴワかたいものがヘンプです。
リネンと比較すると肌触りではおとるラミーですが、マレーシア、フィリピンなど比較的温暖な地域でも取れ、リネンと違い年に3〜4回の収穫ができるので、使いやすくエコな植物として注目されています。
ナル公式オンラインショップでは皆さまからのトピックスでこんな内容を取り扱ってほしい!というご要望、服作りや、着こなし、お取り扱いなど衣料に関する様々な疑問を受け付けています。
皆様から頂いた質問に、60年以上服作りに関わってきた工場ならではの視点や経験をふまえてお答えいたします。お客様と一緒に面白いトピックスを作っていきたいと思っております!
またNARUにはニット職人や縫製職人、デザイナー、パタンナー、裁断職人など他にも服作りに関わる多くの技術者がおります。そんなプロ達の意見もふまえた上で、正確な情報をお伝えしたいと思っております。
トピックスのご要望やご質問はこちらから!